Theatrum

創作の引き出し。創作途中の話もあるので、突然文章が変わる事があります。

逢魔時の城下町03

 

幻無の護衛をして白河に会ったんだが、白河は魔導士の心臓を3つ、それも新鮮なものを持っていた。白河は毒牙城の研究者だ。つまり、


女将:毒牙城は戦準備をしているのか。


どうだろうなぁ?厄介な使い魔でも創り出そうとしているとか?


紅緋:使い道は使い魔に限らないと思うわ。


桜雅:マナ消費の多い魔導とかもあり得るな。


ちなみに心臓が本物か確認した後、幻無に女を与えて刺客に襲わせてる。証拠隠滅を図ったようだ。


女将:幻無…はヤブ医者だったか?


うん。一応技術と知識があるから選んだんだろうな。しらばらく実家の里で匿うことになった。


桜雅:とりあえず毒牙城の情報を集めることだな。甘夜は毒牙城付近に入り込め。


うん。


桜雅:紅緋と私は心臓の使い道を研究して共有する。



女中になって忍び込んできた。シンという者が関係しているらしい。


シン?


城主の小姓なのか…詳しくはわからないが、魔導が関係していて、そいつをコントロールしたいってのは分かった。


人なのか?


んー、種族は分からんけど、なんらかの個体なんだろうなぁ?ま、引き続き調べるさ。


情報薄くないか?


それが、シンに関しては知ってるものが少なくてなぁ。


腕が落ちたか?


失礼だな!



これはこれは。なにやら嗅ぎ回っている賊がいると聞いたが、甘夜殿ではありませんか。


会ったことはないと思うが?


わしはよく知っておりますよ。甘夜殿のふぁんですからなぁ。


訳のわからんことを。


そなた、鬼里にいたなぁ?


…。


鬼里の前は園田村の拾い子だろぉ?


…。


お主は捨て子では無い。


は?


お主は巨大鳥類の羽から生まれたのだ。


はぁ…なんのことだ?


人柱に適任ということよ。


人柱ってなんのだ?


お主がわしの元に下るというのであれば教えよう。


お前の下についても私に利益がない。


お主が知らない事を教えてやろうと言うておる。


自分で調べるからいらないよ。


そうか。なら仕方ない。


パンパンと手を2回叩くと、襖が開いて男が入ってきた。


分からせるしかなかろうなぁ。

 


ボコボコと殴りやがって…

身体中痛い。致命傷を避けて刃で刺すし、鞭で打つし、殴る蹴るのお祭りだ…。


どうかな?甘夜殿は意地を通せておるかな?


お陰様で〜


ほほ、元気で良いなぁ。では次の段階へ行くか?ことね、おいで。



あぁああああぁぁぁぁぁ、、!!!


ぐぅううあ、あぁぁあっ!!


ことねと呼ばれていた少女は、黄色く痺れる光を操れるようで、それを甘夜に浴びせては弱らせていった。


はぁ、はぁ…お前、飯食ってんの?


無表情で甘夜を見つめる少女は、細く顔色が悪い。


バチバチ


ああっ!!ぐぅ、、話しかけるくらいいーじゃねーかっ、腹減ってんだよっ、


バチバチ


ぐぁっ!!かは、…


少女は丸一日甘夜を痛みつけ、次の日はまた殴る打つの拷問に変わった。数日置きにことねが来たところを見ると、あの光は何日も使い続けられないのかもしれない。体力かマナの問題か。どちらにせよ、健康的な子どもの様相ではなかった。


甘夜殿。7日経ちましたよ、水だけでよく耐えてらっしゃるわ。


くそ禿げ。


元気があって良いのぉ。だが体はボロボロじゃわ。さて、そろそろ人柱の準備をしましょうや。


あ?準備?


まずは身体を清めておいで。


体の自由は奪われたまま、風呂に入って女中に洗われる。白い襦袢を着せられ、服に隠しておいた道具は全て取られた。ゆえにまさに丸腰。


どこだか分からないが、恐らく城の地下と思われるところへ連れて行かれると、城主がいた。


砂地が多いこの地も、昔緑豊かだった。土が痩せ、植物が生えず、米が育たない土地になってしまった。わしは神の怒りだと感じたのだ。貪るばかりで神への捧げ物を一切してこなかった報いだと。そしてある日…見つけたのだ。シンを。


城主は大きな襖を開けた。そこには白い肌を持ち、金の瞳をした短髪の少年がいた。少年はガラス筒の中でじっとこちらを見つめている。


シンはなぁ、神へ捧げられた人柱なのだ。シンが人柱になってから、この地に緑が少しづつ戻ってきたのだ…やはり神はお怒りであった。しかしなぁ、シンのマナが尽き掛けている。他の人柱が必要なんだ…マナを大量に持った"厄災の子"がなぁ。


厄災の子?


お前は巨大鳥類の羽根から生まれたといったろう?厄災の子はみな大地の恵みから生まれるそうだ。シンは大樹の葉から生まれたそうだ。厄災の子はマナを大量に持って生まれる故、争い事を招くといわれている。しかしどうだ?人柱になればどんな厄災もないだろう?厄災と忌み嫌われることもない。こちらは神への捧げ物ができる、お互い都合が良い関係だろう?


その子は生きてるのか?


生きているよ。


ずっとガラスの中にいるのか、


そうじゃよ。


都合いいのはお前だけじゃないか。ガラスの中に居続けることがなんでその子にとって良いことなんだよ。


わしらに愛されるだろう?ガラスの外に出れば皆から暴力を振るわれ、嫌われるのだぞ?


んー、もういいか。話にならん。石竹、やれ。


は。


暗闇から2人の男が現れ、その場にいた全員の首をかき切った。


ひぃっ!


小頭っおまたせっす!


砂殻。ことねは?


もち、ちゃーんと保護したっすよぉ。


甘夜の拘束具を解き、城主を足蹴にする。

 

ひいぃ!!


シンという少年はガラスから出ても生きていられるのか?


わ、わしをころすな!どうなるかわかってるのか!?


質問に答えろ。


ぐひゃあっ!!、死なない、出てきても死なん、じかし…神の怒りを買うぞぉお!!


お前のようなやつを掃除した方が、神も喜ぶんじゃないか?


そもそも、私らは神を信じてないよ。


ひぎゃあっ!!

 

 

城主を殺め、ガラスを壊して少年を救出。ぐったりと甘夜に倒れ込んだ。少年は自力で立つことができず、息も上がっている。


石竹、神がどうのといっていたことと、人柱について調べてくれ。


はい。甘夜様こちらへ。


は?


立っているのもやっとでしょう?その荷物だって重いでしょうに。


少年を荷物と呼ぶな。はぁ…しかし本当に疲れた、ひと段落したら絶対休みを取ってやる…


7日間拷問はきつかったっすね〜!てゆーか小頭、顔が赤いっすね…なんか盛られてます?


…砂殻、心臓は?


ちゃんと確保しましたよ。偽物と入れ替えときました。


まぁ、城主が死んでちゃ戦も何もないだろうけどな。


っすね!


…人柱に、ことねに、シンか。厄災の子も気になるし、石竹砂殻頼むわ。あたま、まわら、ん…


小頭!



甘夜が訪れないままひと月が経った。

恋焦がれている自分が馬鹿馬鹿しくなる。

毎日置いてあった小石が、7日前から置かれなくなった。もう飽きられてしまったのか…。



仲間が潜入して助けに来た時には薬漬けにされ、しびれと空腹でまともに動けずにいた。


城下町に戻り、体を綺麗に洗ってから睡眠薬で寝かされ丸一日寝ていた。翌朝様子を見に来た石竹はもぬけの布団を見て発狂した。

 

 

紫水晶が客の見送りを終えると、部屋に次の客がいると告げられた。少しは休ませろよと毒づくが、小石の人よと言われ、無表情で足早に部屋へ向かっていった。


スパンと襖を開けるが、お膳の前に客の姿はなかった。静かに襖をしめ、ゆっくり奥へ進むと苦しそうな息遣いが聞こえる。

 

 

旦那?

はぁ、はぁ…ふっ、んん、

あきれた。1人でしてるのか?

ぁ…う、むらさきぃ…

待ってられなかったの!?酒も食事も食べないで!

むらさきぃ…

…旦那?様子が変…

体が…熱いぃ…


なぁ


ひゃ!!!

あんたが小頭の言う紫か?

はぁ?

紫かって聞いてんの。

あんた誰だい!勝手に入ってきたのか!?

質問に応えてよ。


男衆を呼びに行こうと振り向いた紫を、謎の男が組み敷いてとめた。


余計なことしないでさ、質問に応えてよ。

離せ!馬鹿野郎!!

砂殻。殺すぞ。


甘夜が低い声で唸ると砂殻と呼ばれた男はすぐさま紫から離れた。


もういい、帰れ。

でも!


トン


砂殻の顔横にクナイが2本飛んできた。


っ、分かりました。紫殿、失礼をお詫びする。小頭は媚薬を盛られている。出来れば抜けるまで相手を願いたい。金は用意してあるので、よろしく頼みます。


砂殻っ!

すみません!!


音もなく消える男。


…何を怒ってるのさ。

カッコ悪い。

媚薬盛られたこと?

ちがう…

じゃあなに。

部下に運んでもらった…

…歩けないの?

体が痺れる。良くはなったんだが…

って怪我してんじゃねーか!?こんな…もしかして捕まったりとか、拷問とかされたの!?

違う。…転んだんだよ

うそだ!!

ねぇ…

なに!?

…キスして


紫水晶は甘夜の体を気遣いながら、薬が抜けるまで一晩中相手をした。朝になる頃には甘夜は睡魔で眠り続け、紫は甘夜が手をつけなかった食事をぼんやりしながらとった。暗くて気づかなかったが、甘夜の身体には縛られた後やひどい切り傷、焼き傷が増えていた。痩せたようにも感じる。丁寧に体を拭き、傷薬を塗り、包帯を巻きなおしてやった。そして、同じ布団で眠りについた。


その後甘夜は目を覚ましたが、紫の体を気遣い朝になるまでゆっくり紫と過ごした。朝日が登る頃、お礼を言って去っていった。



薬を抜くのは俺の仕事だったのにっ!!小頭浮気なんて酷いや!!


浮気も何も、お前は私のなんでもないだろ


酷い!身体だけが目当てだったの!?


お前がな?


違うもん!俺はちゃんと小頭のこと好きだもん!


そりゃあ恋慕とは違う憧れかなんかだよ。


ちーがーうーもーん!!



なんだ。お主は厄災の子であったか。


や、分からないんですよね。言われただけだし、魔導も使えないし。


それは主が訓練をしておらぬからであろう?


たしかに魔導の訓練はしてないけど。そういう問題ですか?


厄災の子は身体に印があると言う。生まれ持っての印はないのか?


印…?


印がないのであれば違うのだろうよ。そも、生まれなど些細なことであろうや。


む。確かにな。それはさておき、私が聞きたいのは人柱について。毒牙城城主は、土地の枯渇は神によるものだから捧げる人柱を置いたといっていた。そうしたら緑が戻ったと。


其奴がいっているのはただの戯言だが、人柱は実際に存在する。


別の話?


そうだ。菫、藍、紅の3領地にはそれぞれ対応した石碑がある。そこには領地の存続を保つ人柱を置くのだ。


紅は誰が人柱を?


紅の人柱を管理しているのはグアド故、わらわは分からぬ。領地の人柱については機密事項だからなぁ。余程の者でないと情報は得られまいよ。


ふーん、ちなみに菫と藍の人柱については知ってるの?


菫はロンゾが管理していたと思うが…数百年前の記憶だからなぁ。まぁ、菫が滅んでないということは未だ管理されているということであろう。


ロンゾかぁ。


藍は人族の王が管理しているのではないか?


いやぁ、それが聞いたことないんだよなぁ。ウル様は知らない?


人族は野蛮で小賢しい故、興味がないのぉ。


そうですかぁ、人族は調べやすいから良いとして、グアド族とロンゾ族については改めて調べる必要があるかもしれないね。ありがとうございます!勉強になりました。


ほほ。またなにかあれば来るが良い。菓子を持ってな。


はい!



と、いう訳だ。


女将:お前、ボロボロじゃないか。


身体張ったから報酬はずんでもらいますよ。


女将:分かった分かった。


桜花:それで、シンとことねはどうなったんだ?


まだ何かに怯えているのか話をしないんだ。そっちはもう少し時間が必要かな。


紅緋:心臓はその人柱に使う予定だったのでしょうか?


マナを使うとはいっていたなぁ。ロンゾ族とグアド族について調べたら人柱についても分かるかもしれない。心臓の使い道も分かるかもな?


女将:藍の人柱についても調べておく必要があるな。


ここ、緑領だし大丈夫じゃないのか?


女将:いつ藍の奴らが暴走するかは分からんだろうが。


そ、そうか。


紅緋:そういえば、緑領にも人柱は存在するのでは?


……。


女将:範囲が広すぎる。


桜花:藍、菫、紅の3領地以外が緑領だからな…。


紅緋:甘夜さんの力ならいけませんか…?


無茶言うなよ…。とりあえず実家の里に連絡してみるよ。準備には時間かかるだろうがなぁ。

逢魔時の城下町02

下ネタあり

甘夜の蝶 

 

あ〜まよ〜いちゃん。


げ。


げってのはひどいんじゃないかなぁー。お仕事頼みたいのに。


じゃあその内容を言ってみろ。菓子を買うのか?えぇ?


ここでは言えないよ〜。


じゃあお断りしまーす。


甘夜ちゃんのいけずー!!



幻無様。ようこそいらっしゃいました。お部屋のご用意は整っております。


やぁ、ありがとう。


お連れ様もご一緒で?


うん。美男子でしょ?


えぇ、とても。お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?


彼は紫紺しこん君だよ。


紫紺様、お初にお目にかかります。私女将の○○です。ようこそいらっしゃいました。自宅と思っておくつろぎくださいまし。


甘夜扮する紫紺は無言で会釈をした。


こいつ照れ屋だからさ!無愛想でごめんね女将さん!


とんでもございません。それでは、ご案内いたしますね。



紫紺は幻無の一歩後ろに控え、座った。何か起きても対応できるよう、その佇まいに隙はない。


事前にお伝えしていた通り、確認いただきたいことがあり、お越しいただきました。こちらの箱に入っております。


では失礼して、


幻無は白河から木箱を受けると、その蓋を開けた。箱には肉の塊がいくつか入っており、小さく光っている。


これは…もしや魔導士の?


はい。魔導士の心臓、マナの核です。本物かどうかを確認頂きたい。


紫紺、火を。


幻無の手元に火を近づけ、紫紺もよく観察した。幻無は手袋をはめて手に取り確認する。


これは驚いた…まだ鼓動を打っている。


えぇ、魔導士の心臓とはかくも強靭なのかと驚かされます。


マナについて私は知識が浅い、しかしこの心臓は本物でしょうねぇ。紫紺はどう思う?


紫紺は無言のまま幻無の目を見て頷いた。


紫紺は魔導に精通しています。彼の見立ても本物だと。


そうですか。これは困った事だ…。


白河殿、魔導士の数は年々減っていると聞いたが、こう言ったことが原因なのでしょうか?


確かな事は分かりませんが、そういうことかもしれませぬ。使い魔をご存知ですか?


魔導士のしもべだとか?


はい。使い魔のつくり方は2通りあります。一つは魂石を用いる事、もう一つは魔導士の心臓を用いる事。用意するのに数十年かかる魂石にくらべ、心臓なら殺せば手に入ってしまう。噂によれば、使い魔や魔導士を戦に使おうとしている国があるとか。本当に恐ろしい世の中だ…。


白河はそう言いながら木箱を受け取り、控えていた者に渡した。


幻無殿、ありがとうございます。私はこういったことを取り締まりたいと思っています。また機会がありましたらぜひご協力いただきたい。


えぇもちろんです。


さぁ!空気を変えてくれ、宴にしよう。


白河の合図と共に数名の遊女が入ってくる、食事と酒も運ばれ、音楽に合わせて舞を踊る。


おぉ、これは豪勢ですね。


幻無はいつもの調子で女性を愛で始める。紫紺は少し離れた壁によりかかり、様子を見守っていた。


こら紫紺!お前も来て飲まんか!!


仕事中だあんぽんたん


少しくらい良いでしょう?お酒弱いの?


弱いわけではないが、仕事中は飲まぬと決めている。気遣い無用だ。幻無殿を楽しませてやってくれるか?


真面目なのねぇ、私嫌いじゃないわ。そういう殿方。


紫紺は目を合わせず無言でいた。


んもぉ!でくのぼうね!


遊女は怒って離れていった。



宴も落ち着き、色っぽい雰囲気になる頃には白河の姿は消えていた。残った幻無は3人の遊女とまぐわいを始めていた。紫紺は変わらず壁に寄りかかって窓の外を眺めていた。


お茶をどうぞ。


声のした方を向くと、あまりの美しさに口を閉じるのを忘れてしまった。部屋の灯りは少なく暗め、そこへ優しい月明かりが差し込んで、遊女の銀髪がキラキラと輝いていた。


…ありがとう。置いておいてくれ。


お茶も飲まれないの?


…君はあれに参加しないの?


質問を質問で返さないでくださいまし。


はは。答えを濁したかったんだよ。


私は紫紺様のお相手をするように言われてます。


幻無殿に?


はい。


…。すまないが仕事中だ。


紫紺!!俺はお前の乱れる姿を見てみたい。


黙れカスが!


お前っ!雇い主にその態度はないだろう!!


うるさい酔っ払い。絶賛仕事中だから文句を言われる覚えはねーな!!


どすどすと気だるい足を音を立てながら近づいてくる幻無。


分かった。これも仕事だ!報酬を増やす!


しゃがみ込んだと思えば紫紺のあごを持ち上げ、悪い笑みを浮かべる。


だからその者とまぐわえ。


…悪趣味野郎が。


ふいに遊女は幻無をおしのけ紫紺に口吸いをした。


尻餅をついた幻無のはしばらく驚いていたが、笑いながら3人の遊女のもとへ戻ると酒を啜った。紫紺と遊女を楽しそうに眺めている。


…ちゅ、…名前は?


紫水晶と申します。


紫水晶……ちゅ、ん、ちゅ


紫紺は紫の頭に手を置き、ゆっくり押し倒すと両手を床に押し付けた。そのまま深い口吸いをつづける。


はぁ…紫紺様…


紫水晶は自分の膝を紫紺の下半身に擦り付け誘ってきた。紫紺は小さく反応し、口元が緩んだ。紫の両手を上にまとめ、左手で押さえ込むと紫水晶の着物を脱がしていく。


あ、んん、紫紺様…触って…


どこに?


…ん…ここぉ、


両足をモジモジと動かしておねだりをする紫水晶。赤らめる頬にたまらず口吸いをする紫紺。いつのまにか紫は半裸状態になっていた。口を離し、少しずつ紫の体を下っていく。


くすぐったい…ふふ。あっ


紫紺は紫のものを口に含んだ。


ぁ、…ん、気付いていらしたの?


紫紺は強く吸い上げ返事をする。


あぁん!そこで、返事しないでぇ


ぐぢゅぐちゅと音を立てていきりたたせていく紫紺。紫に押されて口を離すと、袴を脱がされる。

 

あら…綺麗な刺青ね。

 

あぁ、これ刺青じゃないんだ。昔からあったから傷かあざじゃないかな。

 

こんなに綺麗な傷?

 

そんなに見つめるなよ

 

ふふ、見惚れちゃった

 

下半身を探られる。


それより、お前も気付いてたんじゃないのか?


ふふ、なんのこと?


もう入れていいか?


やだ、びしょびしょじゃない…


紫の上に跨った紫紺は、耳元で囁く。


お前がいやらしいからだよ


やん、


声も可愛い。ん、ぁ…あ、


はいっ…たぁ、、んん!


気持ちいい?


きもち、いぃ!


はぁ、ん、おっきいな…あ!


紫が下から一度大きく突き上げたので、紫紺は身体の力が抜け倒れ込みそうになってしまった。


む、ちゃしやがる…ゆっくりやれ…ん、


可愛い…はぁ、んん、

 

 

その頃外では無数の黒い影が幻無の部屋に近づいていた。中の様子を伺うと、二つの塊がまぐわっているのがうかがえる。あらかじめ仕掛けをしておいた窓の格子を外し、1人が静かに中へ侵入したとたん、その場に崩れ落ちた。異変を感じた2人目が急いで中に入ると、またもその場に崩れ落ちる。


二つの塊はまぐわい続けている。侵入に気づいている様子もなく激しい音を立てていた。窓からの侵入は断念し、廊下に回りこんで襖を開け、近くの幻無へ斬りかかろうとしたところ、額と首に激痛が走った。棒手裏剣だと気づいた時には、視界が宙を舞っていた。


ひと段落した幻無の遊女は、手に何かが当たり、目を凝らした。そこには生首が転がっていた。


ぎゃーーーーー!!!


悲鳴を合図に残りの刺客が飛び込んできたが、紫紺が次々に切り裂いていく。撤退していく2人を追って、半裸の紫紺は部屋を後にした。


おい!俺を1人にするなよ!!


呆気に取られた紫水晶は、達する直前で離れていってしまった紫紺の姿を探したが、窓から飛び出したまま戻る気配がない。胸の高鳴りが鳴り止まず、一度体を縮めると深呼吸をし、着物を着直して部屋を後にした。



おい、幻無。終わったぞ。


んぁ!?


呑気に寝てんじゃねーよ。女将さんに謝ったのか?


謝ったっつーの!掃除代までちゃんと出したわ!お前もっと綺麗にやらねーか。


俺は綺麗にやったぜ?あいつらが雑魚だったから汚れたんだよ。


はぁ、まぁいいや。朝飯行こう。


おぅ。奢りな!


まだたかるのかよ。

 

◆◇◆


あらあら!紫紺様いらっしゃいまし。


昨日は大変申し訳なかった。これ、お詫びの品をうけとっていただけますか?


そんな!お気遣いありがとうございます、それよりお怪我などはありませんか?


はい。私も幻無殿も無事です。


それは良うございました。


紫水晶はいますか?


あぁ、紫水晶さんはうちの子じゃないの。幻無様が連れてきたお人よ。確か、向かい側の茶屋だったと思います。


そうなのか。ありがとう。


いえいえ、うちにも遊びにいらしてくださいましね。



酒と食事を摘んでいるとふすまが空いた。

丁寧に静かにふすまは閉められ、ススッと流れるように隣へくる紫水晶


どうかしたか?


節目の顔を覗き込むと、頬を平手打ちされた。そんなに怒るなよと笑いながら甘夜。


来るのが遅い!

昨晩だろw

うるさい!

わかったわかったw



何してんの?

また飛び出されちゃ困るからね。

縛るの趣味?

…そそる。

ん…、ちゅ…ふふ、確かに

ちゅっ、

ん!?足!

開いて…

まてまて足も縛るのか?


縛った両手を格子窓に結びつけられ、片足もまた格子窓に結ぼうとしている紫水晶


…旦那の好きに動けないようにしたいの。やらしい格好。

おまぇ…///

おや。旦那でも顔を赤らめることがあるんだねぇ?

…。

ん?…旦那?


急にしおらしくなった甘夜の顔に灯を近づける。女の上目遣いは紫の下半身を弾ませた。


あんたの女の顔、初めて見た。


好き放題触られる甘夜。


紫…口吸いして、

んー?してるだろぉ?

んっ!…そこじゃなくて、口にぃ

はいはい


紫の魔羅を口に押し込む


んんんー!!

これも違った?


とぼけつつも腰は止めず、手は乳房で遊ぶ。


はぁ…ん、はぁはぁ、気持ちいいよぉ旦那ぁ…


腰を離すと甘夜の口から糸を引く。苦しそうに赤らめる顔に見惚れる。


やらしい…


…だまれ


そんな態度だと紐取ってあげないよ?ずぅっとそのままね。


…ゃだ。


じゃあちゃんもおねだりして?


…紐を外してください。


いいよ〜。じゃあ足のを取ったげる。


手は!?


このまま〜


あ!


ん!気持ちいい?


んん、


ねぇ?気持ちいい?


あぁ、ん〜〜、、


あれ?旦那泣いちゃったの??やだ、泣かないでぇ!


止ま、れよぉ、、!


だって旦那可愛いからぁ!


はっ、あっ、んん、はぁ…気持ちぃ


ねぇ、旦那、名前なんて言うの?ホントの名前


ぁ、ん、あまっよ、い、はぁはっ、ぁ


あまよいっ、ん、好きぃ!


ん!!


…はぁ、はぁ、はっはぁ…

…はぁはぁはぁ…ふ〜、


今回は最後までできたな。

…甘夜。

ん?


愛おしそうな口吸いをする紫水晶。しばらくお互いの顔を見つめたり、身体を触ってゆっくり過ごした。


…。

…。

そろそろ行く。

…。

朝から仕事なんだ。


身体を横にして紫水晶の方を向く甘夜。紫の頬を優しく撫で、唇をなぞり口をつける。しばらく無言で見つめあったのち、起きあがろうとしたら平手打ちされた。


ふふ、きみねぇ、ふふ。女の顔を何度も殴る奴がいるか?

旦那はいいの!わざと避けないのも腹立たしいっ!

あれ?知ってたの?


とぼけた顔をしながら紫に覆い被さりキスをする。両手を上に集めて片手で押さえ込む。

キスをしながら紫の胸を触り、軽く優しく身体を撫でる。紫は甘い息を漏らし、たまに身体が跳ねてしまう。

とろけた表情をした紫に満足し、紫の下半身へ刺激を与えていく。足を開かせ、持ち上げ、いちぶのりで濡らした指を菊門にゆっくり挿入し、リズミカルに出し入れする。紫は迫り来る快感に身体をよじらせ、反らせながら達した。綺麗に舐め取り飲み込んだ後、水を飲む。また水を含み、紫にも口移しで飲ませてやる。音を立てて別れのキスをし、あけぼのの頃に去っていった。



紫はしばらく甘夜が出ていった襖をじっと見つめていた。

そろそろ眠ろうかと窓を見ると、小さな紙に金平糖と小石が置いてあった。


"恋しい"


紫は眉をしかめ、外の景色を見ながら微笑んだ。


◆◇◆