Theatrum

創作の引き出し。創作途中の話もあるので、突然文章が変わる事があります。

紅緋◆03

※二次創作含む

 

✡️神気が暴走してしまうのは明らかに私の技術不足だから、限界まで神気を身体に満たして意識が持っていかれないように訓練してるの。

🌸それ意味あるの?

✡️どうかしら、昔よりは暴走しにくくなったと思うけれど。

🌸そうなんだ…。

✡️それでね、本題はね。癒しの式神をどうしても見つけたいの。

🌸あぁ、出会った時から言っているものね。

✡️そう。すこし調べたんだけれどね?石盤都市に行こうと思うの。

🌸石板都市?

✡️石盤都市は魔導士が産まれた聖なる地。それも1000年以上前の話だから、ホントかウソか分からない程度の扱いになってる場所。そこなら癒しの式神を喚ぶ方法も見つかるかもしれないと思うの。

🌸噂には聞いたことがあるし、実際にあるのなら私も行きたいわ。

✡️そうよね!遺跡には魔導のアレコレがある代わりに強めの化け物も多いって噂だからね、桜雅達にもきて欲しいの。

🌸行く行く。でも場所はわからないんでしょう?

✡️うん…。逢魔ヶ島に来る前、人を募っては調査に連れて行くんだけど、逃げたり死んだりしてまだ欲しい情報までたどり着けてないの。

🏵それ自分でやる必要あるのかい?情報収集なら誰か強い奴に任せて美味しいところだけ貰うのもありだよ。

✡️式神については自分でやりたいもの。

 


 


萌葱:あれ、集まってたのかい。

🐳萌葱さん!どうしました?

萌葱: ちょっと相談があるんだけど。

螺雅:話してくれ。

萌葱:最近、低難易度の依頼を受けた者が次々と行方不明になってしまってる。

螺雅:死んでるのか?

萌葱:確かでは無いが、おそらく。

🐳低難易度は死人出るような内容ではありませんね。

雅己:お使いとか日曜大工とか、戦闘系では無いよ。

萌葱:調べさせたところ、正式に受付を通っていないのに、依頼受け付けの印が押してあったらしい。そして、依頼主は存在しない。

螺雅:依頼を受理した者達は行方不明になってるから、いたずらではない、と。

萌葱:そう。これはおかしいと思って、現場を見てきた。

🐳萌葱さん!!危ないでしょう!!なんで言ってくれなかったの!?

萌葱:忍雅衆の小頭達といったから問題ない。

🐳そーゆーのは僕にいってください!

萌葱:お前がいなかったからだ。で、現場にはそこそこ広い屋敷があり、青年達と1人の老人がいた。

老人は審神者といって、古代の神道の祭祀において神託を受け、神意を解釈して伝える者のことだ。

雅己:え、なに?

萌葱:簡単に言えば神を具現化出来る者だ。あの屋敷では刀の付喪神を具現化していた。

🌸紅緋じゃないか。

✡️そうですねぇ。

萌葱:その付喪神達はみな怪我をしていて、疲労も溜まっているようだった。深い闇を持った表情だったよ。

螺雅:なんだ、じゃあ付喪神がそのオヤジから離れたいから人知れず依頼を出してたってことか?

萌葱:私はそう見ている。

🏵付喪神は主人に逆らえるのかい?

✡️基本的には難しいと思いますね。

🌸天来種は上級階級には逆らえないわよね?

✡️菊臣さんも桜雅さんも、付喪神が主人を自分で殺せば良いと思ってるのだろうけど。それが出来ないから依頼を出しているのでしょうね。

萌葱:付喪神たちを解放する事が相談だ。

✡️解放した付喪神はどうしますか?

萌葱:本人達が決める事だ。

✡️そうですか。その依頼私がお受けします。

螺雅:まぁうちでは神楽女しか式神を扱えないしな。

萌葱:助かる。

雅己:甘戯〜。

🍡はい。

雅己:偵察に行って、必要なら援護。

🍡承知。

✡️あら、甘戯さん達がいてくださると心強いです。ありがとうございます。

雅己:俺も式神に興味がある。一緒に行ってもいいかい?

✡️もちろんです!

🌸私は石板都市について調べるからパス。

🏵️私も土産話を楽しみにしているよ。

🐳僕も石板都市が気になるので調べておきますね。

螺雅:必要あればすぐ呼べよ、雅己。

雅己:んー。

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

✡️では迷子を装って入りましょうか。

🍡私が行きましょうか?

✡️平気です!いざとなれば式神で乗りきります!

🍡分かりました。すぐ出られるようにしておきます。

✡️ありがとうございます。

雅己:これをつけろ。

✡️これはなんですか?

雅己:桜雅作の魔細工、忍雅衆ではよく使っている通信手段だ。

 


 


✡️ごめんください…ごめんくださーい!

 


ぎぃ…

 


乱:はい…どなたですか…

✡️あの、迷ってしまったんですけど、よかったらお水を貰えますか?

乱:…お水、ですか…

✡️あ、ダメなら大丈夫!この辺に川はありますか?喉カラカラで…

乱:……ちょっと、待っててください。

歌仙:どうしたんだい?

乱:この人、道に迷ったそうで。こんな遅くに帰すのは危ないと思うんだけど…

歌仙:そうか、主がなんというかな。

✡️(2人とも派手だなぁ)

小夜:歌仙、乱。主がその者を通すように言ってる。

乱:ホント!?

小夜:うん。夕食と部屋を用意しよう。

 


 


乱:僕は乱。あなたの名前はなんですか?

✡️私は紅緋といいます。山に木苺を採りに来たのだけれど、迷ってしまって。

乱:あーこの辺りは木苺ないですよ。もう少し奥に行かないと!

✡️そうでしたか。

乱:1人で来たの?

✡️いえ、仲間と来ましたがはぐれてしまいました。

乱:そうなんだ、探し回っているかもしれないね!?

✡️ふふ、私の仲間はこういう時自己責任でして。多分今頃家に戻ってぬくぬく寝ています

乱:えぇ!?それは仲間なんですか?

✡️違うかもしれませんね、ただの知り合いに近いのかしら。

乱:そうですか…。折角自由に出歩けるのだから、大切にすべきなのに。

✡️?はい、そうですね。

乱:ふふ。さぁ、ここが紅緋さんのお部屋ですよ。

✡️わぁ立派ですねぇ!

乱:うん!ここからの眺めが綺麗なんだぁ〜

✡️素敵です、なんだかドキドキします。

乱:ふふ。

✡️あ、こちらのご主人にご挨拶をしたいのですが、可能ですか?

歌仙:悪いけど、主は今体調が優れない。よく伝えておくよ。

✡️そうですか。そんな時に申し訳ありません、えっと…

歌仙:歌仙兼定だよ。夕食は後で運ぶから、ゆっくりしていてね。

✡️あ、ありがとうございます。

歌仙:行こう、乱。

乱:えー。

歌仙:楽しい畑仕事だよ。

乱:えーー!!

 


パタン…

 


✡️潜入成功、ですね。

 


 


◇◆◇

 


 

 

 

✡️糞豚は大人しく豚小屋に入ってなさい。

 


ガウンッ

 


審神者:ひひぃ〜〜〜〜

雅己:言葉が悪い紅緋は、初めて見るな。

✡️気にしない気にしない。さて、あなた達はどうしますか?

歌仙:主はどうなるんだい?

✡️あまりに能力の使い方が悪いので私達の方で懲らしめます。あなた達は自由の身ですね。

小夜:僕たちは消されないの?

✡️何故?

燭台切:え!?だって僕達が殺していたんだよ?

🍡いや、調べたけど殺してないよね?自分ら傷つけて殺したていにしてたみたいだけど。

燭台切:それは、

🍡むしろ君達の心が殺されてたんじゃないの?事実を知って君達を咎める様なやつがいるなら私が喧嘩を買おう。

岩融:甘戯殿…

歌仙:しかしね、僕らは審神者が術を解けば消えてしまう存在なんだよ。

雅己:それは大丈夫だろ?

長谷部:どういう事だ?

✡️私は神楽女です。神気をまとい、式神を遣わします。

歌仙:あなたが新しい主になる…ということかな?

✡️はい。あなた方が望むのであればですが。

🍡付喪神様達は…現世に飽き飽き?

刀剣男士:……。

歌仙:僕は正直、もっとたくさんの雅なものを愛でたいな。

蛍:僕は本物の蛍を見たい。ね、国俊。

愛染:だな。あと俺は祭りに行きてー。

小夜:僕はまだ本当の復讐を成し遂げてないからね…

宗三:小夜、あなたの復讐は成し遂げられてますよ。

江雪:柿の木を荒らした野猿の事でしょう。

宗三:あぁ。

日本号:新しく植えりゃいーじゃねーか。

博多:育つまでが大変ばい。

雅己:なんだ。以外と未練が多いな。

三日月:皆、主に縛られていたからな…。

石切丸:みんなの…のびのびした様子を見られて嬉しいよ。

✡️ふふ。皆さんが仲間となってくだされば心強いです。返事は急ぎませんので、良ければ前向きに考えていただきたい。

🍡え!

✡️急ぎませんよ。

雅己:じゃあ、帰るか。

🍡ぁ…待ってるね。

雅己:ほら!いくぞ甘戯。

 

 

 

小夜:賑やかな人たち…

岩融:うむ、だか俺は嫌いじゃない。

乱:…僕は決めたよ。他のみんなはどうする?

 


◇◆◇

 


✡️みなさん…ありがとうございます

乱:主さん、泣きすぎだよぉ〜!

小夜:主…これで拭いて。

✡️嬉しくてぇ

雅己:一気に増えると住まいが大変だな。

岩融:すまんな!ちなみに俺達は先発だからまだ増えるぞ。

雅己:だよなぁ、総勢何人だ?

燭台切:僕ら含めて50振り近くかな。

歌仙:今はね。実はまだ仲間になっていない刀もいるから、まだ増える可能性は大だよ。

✡️わぁ〜!!

雅己:そ、そうか…

清光:やばい?まずい感じ?

雅己:いや大丈夫だろ。なぁ水門。

🐳こーーーーんなに多いとは思ってなかった…。街に住むなら増築しないとだなぁ、、、

螺雅:紅緋は今どこに住んでんだ?

✡️繁華街の表長屋です。

雅己:付喪神が島民に混じって暮らすのは大丈夫なのか?

螺雅:紅緋も城で暮らしたらいいだろう。部屋は余ってるしサクラやウルもいて、女同士いいんじゃないか?

✡️よろしいのですか?

螺雅:繁華街とは遠くなるのが難点だが。城の周りには長屋もあるし、そこなら部屋の増築の余地もあるだろ。

🐳いいの?

螺雅:土地は余ってんだから問題ない。その代わり城の警備や街の手伝いはしてもらいたいがな。

🐳螺雅が良いなら。

✡️皆さんで暮らせるならとても嬉しいです!

 


石切丸:いくつかはこれから建てるのかい?

螺雅:そう。菊臣なら簡単だろ?

🐳多分。この城も菊臣さんと桜雅さんが造ってくれたし。

小夜:僕も手伝う。

乱:あ!僕も僕も!

燭台切:いいね。ぜひ僕らにも手伝わせて欲しいな。

小夜:歌仙は余計なものまで加えちゃいそうだけど。

歌仙:小夜!

✡️余計なもの?

小夜:自分専用の書庫とかコレクション部屋とか。

歌仙:小夜!!

✡️素敵ですねぇ

🐳まぁその辺は相談しながらだね。

宗三:魔導とは面妖ですね。

小夜:宗三兄様が使うと似合いそう。

宗三:そうでしょうか。

小夜:うん。きっと綺麗。

その他男士(そして、邪悪な使い方をする…)

岩融:しかし主よ。何故我らは消えない?元主の記憶も残っているぞ?

✡️それは〜こちら。

火車:化け猫のかしゃと申します。宜しくお願いしま〜す。

 


燭台切:よ、宜しく。

歌仙:…どういう事だい?

岩融:…前の主の力を感じるのぉ。

🌸前主人の細胞と、ちょっと異端な力を使って創った従臣だよ。火車は紅緋の従臣にしたから、火車が仕える紅緋が君達の主ってことになる。

✡️従臣というのは、私のチャクラを使って活動するお供です。

御手杵:んー?猫が主?

🌸難しく考えなくてよいよ。君達の主は正真正銘、紅緋だ。

乱:えへへ、可愛い。

🌸紅緋が死ねば火車も死ぬ。火車が死ねば君達も消える。だから、紅緋を守る様にすれば問題ない。

御手杵:またわからないこと言ってんなぁ。

✡️おいおい説明していきますよ。皆さんは私がしっかりとお守りいたします。

歌仙:何を言うんだい。君を守るのが僕らの勤めさ。

✡️えへへ。

小夜:前の…主さまはどうしたの?

🌸島流にしたよ。もう会うことはないだろうね。

小夜:そう…。

✡️蛇足でしょうが、前任者は糞弱でしたが、火車付喪神様達が強くなればなるほど強くなります。

加州:全く蛇足じゃないよ。

安定:僕の強さが影響するのめちゃめちゃやる気に繋がるんだけど!

和泉守:だな!

雅己:どうでも良いけどよ。今回の一件から紅緋の口が汚くなったのだが?

🍡胸糞悪かったんでしょうね。

🌸消化しきれてないんだろ。

 


✡️火車には皆様の統括を任せますが、まだ全員を把握できていませんので、分かるまでは歌仙様が引き続き近侍になってくださいますか?

歌仙:承知したよ。

火車:よろしくお願いいたします!

歌仙: それと、歌仙、で良いよ主。

✡️あ、はい!歌仙。よろしくお願いします。

岩融:こちらこそよろしく頼む。慣れぬ場所ゆえ、多々迷惑をかけると思うが。

🌸それに関しては火車も生まれたばかりで分からないからね。

火車:う、確かに、

螺雅:家のどっかしらに誰かいるから、そいつらに聞けばいいだろ。さぁ、引っ越しだ。