Theatrum

創作の引き出し。創作途中の話もあるので、突然文章が変わる事があります。

劇場◆第八章◆02

■猫又  好きこそ物の上手なれ

馬鹿。なんでそうぐずなんだよ。一回で覚えろ!

ごめん〜!!

もう一回言うぞ?魔法はイメージが大切だ。こうしたい、こうありたいと強く望んでイメージを膨らます。そして意識を魔力の宇宙に沈めて、核を掴む。それがお前の魔法の素だ。

〜〜、、、〜〜、、む、むむ、

無駄に踏ん張ったって駄目だから。核が掴めないんじゃまず魔法は扱えない。話はそれからだよ。じゃ、今日はもう帰るな。

あ、ありがとう!

 


難しい…イメージが違うのかな…、

イメージをもっと具体的にしてみるとか…?

具体的…

具体的に…

黒くて、猫で…格闘家で、隠した爪で攻撃をする。頭が良くて料理が出来て優しくてかっこいい……あれ、逸れた。

 


ピーピーピーピー

 


あ、仕事メール。

…魂石5個依頼かぁ。

 

 

 

later

 

 

 

おーっす。

わぁっっ!!?

ビビりすぎだろ。

だって、驚いた…(ずっと1人だったから話し掛けられるのに慣れない…)

何やってんだ?

魂石作ってんの。

魂石ぃ?作れんのかお前。

うん。

 


ふーん?使い魔作れる?

使い魔ねぇ、作り方は知ってるけどやった事ないよ。

やってみろよ。

だって魔力ないもん。

今回は俺が助けてやるからさ。

…いいの?

いいよ。

…ずっと創ってみたかったんだよね。テオは作り方知ってる?

あぁ、でも初めてやるから説明しながらやってくれ。

うん。

 


これが魂石。魂石は想いが込もった石で、覚醒させられれば命に近い生命力を産み出せる。ただし、使い魔を産めるのは限られた魔女だけ…魔婆様一族と私の母様と、創設者。

 


お前は何で創れんの?

え、近くで何度も見てたし、血受け継いだし?実際創った事はないけど出来るだろうって母様言ってたし。

マジかよ信用ならね〜

チャレンジチャレンジ!

チャレンジねぇ…

魔法陣を描き、赤粉と銀とクリスタルを用意。真ん中に魂石を…

置かないのか?

想いを込めるのが先。どんな子を喚びたいのか、またはどんな子が産まれて欲しいのか…。黒くて、猫で…格闘家で、隠した爪で攻撃をする。頭が良くて料理が出来て優しくてかっこいい…

願望つめ放題だな…うお、光った!!

魔力!

おうよ!

私に注いで!

おぉーーら!!!

 

 

 

………出来たのか?

分かんない…

 


……動いたっ

んん、ふぁあ…

わ……猫だ。

む、ここは何処だ?…なんで俺は裸なんだ?

わっ!?本当だ、あぁどうしよー!男物の服ないよぉ!

バスタオルは?

それだっ!

つか、創れちゃったよ…

 


ふむ、というとお主が魔法陣を使って俺を喚んだということだな?

そうだよ!君は今日から私の使い魔になったの。宜しくね!

……。

あれ、反応悪いぞ。お前なんか間違えたんじゃない?

ぇ、間違えちゃいました…?

何が間違いなのか知らないが、俺は死んだと記憶してる。

へ?

ここは何処でいつなのか知りたい。

ここはステレンジにあるデゥーダ王国の外れにあるウーニャの里で、187年の3月10日だよ。

187年…最後の記憶は164年だ。

ん?どういう事だ…生き返らせたの?魂を呼んじゃったの?んん?

あんた自分が何者かとか名前とか覚えてる?

俺は猫又のルルムラ、紅の長だった。

垢?

紅だ。猫又は藍と紅の二種族で成り立っていたが、ある凶悪な悪魔によって滅ぼされた、と思う。

思うって?

俺はその悪魔に殺されたんだ。おそらく一族の殆どが。…お前は何故俺を生き返らせた?

私は使い魔を創ろうとしたの。誰かを生き返らせようとしたわけじゃないんだよね。

使い魔?お前魔女か?

魔女じゃないよ。魔力は使えないからこの精霊のテオに借りた。

……なにやらよく分からないな。一つ聞きたい。ダマラ・ナルガを知っているか?

ダマラ?知らない。知ってる?

ナルガは知ってるぜ。呪われた一族だろ?

呪い?

そう、ナルガ一族の選ばれた子が一族を滅ぼす為に産まれるという。その選ばれた子、ダマラによって俺の一族は攻撃を受け…。猫叉が生きているのかを確かめたい。そしてダマラに復讐する。

ふ〜ん、なるほど。とりあえず、テオ。ルルムラの服買ってきて。

いらぬ。ボンッ

うお、猫になれるのか。

こちらが真の姿だ。喚び出したところすまないが、俺は行く。

行けないよ?

なんだと?

1人じゃね。ルルムラは私の用意した魂石から産まれた使い魔。使い魔は主人と一緒じゃないと力を発揮出来ないんだよ。だから、私も一緒に行く。

いらぬ。お前には関係ない。

聞いてた?あなたは私の使い魔なの。以前何があったかは確かに関係けど、今あなたと私は関わりを持ったの。本当に関係ない?

あったばかりのお主を信用できると?死んだ者を生き返らせるような輩を信用しろというのか?笑止。

冷静に考えてよ。今あんたは1人じゃ何もできない体なの。ましてや死んで20年経ってて世の中も変わってる。その中でダマラに復讐?一族の確認?犬死だね。

貴様ッ。

私は縛るの嫌いだから好きにしていいよ。ただね、あなたが死ねば私の寿命も縮まるの。

なっ、

マジかよ。

うん。テオ知らなかったんだ。

知らねーよ。俺けっこう気軽にやれよって言っちまったじゃん。

使い魔ってそーゆーものなんだよ。運命共同体。てか、死なせなきゃいい話よ。

…お前は、何故あったばかりの者にそんな…

だってずっと夢見てたんだよ。もっと幼い頃から。母様のように使い魔を仲間にしてバリバリ仕事して、たくさんの仲間と楽しく暮らすってさ!今はやっとテオが友達になった程度だけどね…へへ、

お前…ホント寂しい奴だな…

うるっさいなしみじみ言うなっ!

…正直、まだ信用できないが、確かに1人で動くより複数で動いた方が効率的だ。…不本意だが、しばしの間宜しく頼む。

うん!私ミルス・F・スティック。

俺はテオ〜。

F・スティック…?

そう。聞いた事あった?

羅刹殿か?

あ、それ父さん。

なんと…っ!?羅刹殿に娘がいたとは…羅刹殿には毎年美味い酒を送って頂いていたんだ。しかし…そなた鬼か?

違うよん。母様が女神で父さんが邪鬼のハーフさん。

……おぉ、そんな事が有り得るのか。

ね、ビックリだよね。

普通はありえねーよ。理では種族が交わる事を認めなかったんだ。何千年も前に種族が交わって混沌とした時代があったから、創造主が交われないようにしたんだ。

壮大な話だな…

創造主ってなに。

この世界を作った神みたいな感じ。

へー会ってみたい。

会えない。創造主は人柱としか会わないんだ。そもそもお前魔力ないし。

また魔力…魔力なくてまテオがくれればいーじゃん…

甘えんな。

 

 

 

■猫叉2

なぁ、猫叉一族ってどの辺りに住んでたんだ?

漆黒の森だ。

あそこ森深いじゃん!

だから侵入者も少ないんだ。迷い込んだ者を返す程度だな。だから、ダマラが攻めてきたときは油断していたんだろうな……

…まぁまぁ、油断ていっても、そもそも攻めてくる方がどうかしてるんだからさ。

……あぁ。