Theatrum

創作の引き出し。創作途中の話もあるので、突然文章が変わる事があります。

劇場◆序章◆01

〜秘密〜

個人ないしひとつの組織、団体が集団に対して公開することのない情報を指す言葉。外部に知られることによる不利益を回避するために用いられることが多い。Wikipediaより

 


〜桜雅(おうか)〜

村を襲われ、兄弟と友達はみんな倒れた。自分を庇った両親も倒れてしまった。命からがら村を出たが、逃げる途中で野生のノウムに襲われた。必死に逃げていたら、硬い物質(コンクリート)で出来ている建物を見つけた。心なしか冷たく暗い雰囲気があった。迷う間も無くその中に駆け込んだ。

 


建物の中は真っ白の壁に真っ白の床。先程の喧騒とは打って変わり、全ての音を飲み込むような静寂があった。家具のようなものは無く、少し空いた扉だけが存在した。

物音に驚き、奥にある扉を開けると今まであった全てが無くなり、落下感覚と共に漆黒に飲まれていった。

 


チチッ……チチッ…

 


耳障りな音に気づいて目を開けると、身体はふわっと浮遊している感じがした。目の前には大きな球体が浮かんでおり、上部からは水が噴出していた。

視線を上に移すと、より大きな球体がその上に浮かび、噴出された水が当たってしぶきを散らしている。更に上にも球体が浮かび、大きなものが3つみえた。

それぞれの球体の周りにはひし形のキラキラしたものがいくつかあり、球体を囲むように浮いていた。

周りに光が無く暗いのに対し、この球体群は青白く光り、神々しさを感じた。

 


綺麗…

 


見惚れていると、漆黒の大きな塊が巻きつき圧力を加えてきた。得体の知れないそれは、この上ない恐怖と潰される苦痛を与えてきた。

 


あぁ、このままつぶされて死ぬんだ。

 


しかし不意に身体の苦しみは消え、白い光に包まれた。

 


白い光と漆黒の塊は、目の前に止まっており、桜雅を静かに見ているように感じた。桜雅もそれらから目を離せなかった。恐怖と好奇心で思考回路はぐちゃぐちゃだった。

しばらくして赤い光が見えたと思った瞬間、桜雅の身体を貫通していった。(これが呪縛)痛みはなかったが…桜雅の意識は徐々に薄れていった。

 


〜苦悩〜

ん…ぐっ…はぁ、はぁ…うっ…うう、苦しいっ熱い…


目を覚ますと頭が割れそうなほど痛み、身体が熱かった。そして体内から青白い煙が溢れていた。

 

い、いやだ!死にたくないっ死にたくないっ。空気吸いたいっ空気っ!


近くに落ちていた紙袋で口を覆い、空気を肺へねじ込む。頭の中を真っ白にしながらひたすら自身の心音を聞いた。下腹部が熱くなるのを感じる…


…で、きた…。


どっと汗をかく。先程より落ち着いて状況を整理できた。辺りを見回すと、初めに入った部屋とは違う、少し違和感のある部屋だった。


先程身体に感じた痛みを思い出し、鏡で確認すると、胸からへその上にかけて丸や月、ダイヤ型の模様がでていた。

 

なんの模様だ…?あの怖いやつと関係あるのかな…

 

ガチャ

 

!?
☪️……あれ?


🌐突然の明かりに目を細める桜雅。聞き覚えのない声はダンダンと音を立てながら足早に桜雅へ近づく。

 

バキッ

 

ぐぁっ!


ガタガタンッ!!


桜雅は腹部を蹴られ、積んであった箱へとんでいった。


☪️なんでこの部屋にいるの?誰も入れないはずなのに。どうやって入ったの?


桜雅へ質問し続ける間も足を止めなかった。


ぐ、い、いたいっ…!
☪️ねぇなんで?どうやったの?ねぇ。
やめっ!


腹、顔、背中に強い蹴りを入れていく。


☪️きみ…マナが使えるね、という事は魔道士だ。
魔道士?
☪️は?誤魔化そうとしてる?マナを扱う者の事を魔道士っていうんだよ。まさか知らないなんて言わないよね僕の部屋に入れるくらいのマナはもってるんでしょ君は何者?
な、何のことだか分からないっ。
☪️あームカつく。時間稼ぎなら無駄だからね君の目的は何?言っておくけどマナなら毎日貯めて持って行ってるからね。適度に戦争にも顔だしてナルガの名も売ってるしこれ以上何かあるなら言ってみなよホラ


再び蹴り始める。


ホントに、分からない…
☪️ふーん?…魔道士には2パターンある。1つは母親からの遺伝。もう1つは突然変異だ。君はどっち?後者?
さっき…体が熱くて死ぬかと…。
☪️はいはい後者。突然変異の魔道士は魔道の使い方を知らないからまず自滅するんだよ。
自滅…?
☪️魔道の源は心臓にある。そこから魔力が漏れると生命エネルギーも減る。気づかぬ人はそのまま苦しみながら死んで行くんだよ。
どうすれば…っ!?
☪️教えるかよっ!!!!

 

バキッ

 

いってっ、、、
☪️でも君、

☪️自力で制御したんじゃないの?
へ?
☪️僕には関係ないけど。で、


桜雅の髪を乱暴に掴んで持ち上げる。


☪️どうやってこの部屋に入った?
黒いのと白いのが…
☪️は?

村が襲われて逃げて…黒いのと白いのがいる所にいて…気づいたらここにいた。
☪️……本当に?
ッ…。
☪️僕が思ってた以上に厄介だ。君はここで殺すよ。
へ?ん、ぐあっ!?


ナルガにマナを吸われる桜雅。


☪️うあっつ!?

 

突然熱がるナルガ。


☪️お前魔導を!?
え?
☪️やっぱり死ね!
くっ、こうか!?
☪️あっつ!!止めろぉおお!


無意識のうちに炎を生み出した桜雅は、不器用ながらナルガへ抵抗する。ナルガは激情して桜雅へ攻撃を与えてくるが、戦いの中で炎・水・風・土のマナを獲得していった桜雅。その間、桜雅のマナが減る事はなく、無限に魔導を使ってナルガを相手にし、殺した。疲弊しきった桜雅はその場に崩れ落ちる。
(ナルガ・シャラク視点では、ある日女の子が自宅の部屋に突然現れる。不思議な事に、その部屋は窓などの外界から通じる出入り口がない上、廊下へと繋がるドアには魔導で堅く封じられていたのに、少女が現れた。1日目は親切にしたがその夜殺された。次に目覚めた時、1日目の繰り返しだった。やはり少女が現れ、1日目とは違う対応を取ったが最後には誰かに殺された。それが5日間続き、思考が正常に働かなくなり、はなから少女を殺すつもりで出会う。そうすると初めて時が進んだ。少女と戦う日が数日続いた。その中で気付く。白と黒による使命はコレだと。その少女が魔導を操れる様、導く為命をかけろ。理不尽だなぁ。僕の生きたかった人生じゃないよ…悔しいなぁ…)