甘能美にあふれた世界

創作の引き出し。創作途中の話もあるので、突然文章が変わる事があります。

テアトルム03-2

👩🏻‍🏫ミラは16歳。14歳で出ようと思えば退院することも出来たのに、何故しなかったの?
⚛️理由が無かった。自信もなかったし。
👩🏻‍🏫では、今は理由があるのですね?
⚛️ある。
👩🏻‍🏫教えてください。
⚛️教えられない。
👩🏻‍🏫…何故?
⚛️それも、教えられない。
👩🏻‍🏫…退院の決心がついたのはいつですか?
⚛️…藍領の旅行から帰ってから、少し考えてて…決めたのは昨日。
👩🏻‍🏫アカデミーの存在を知った事に関係がありますか?
⚛️アカデミーの事は前から知ってたよ。
👩🏻‍🏫ではアカデミーの方に関係が?
⚛️…違う。院長、尋問みたいに感じるんだけど。
👩🏻‍🏫そう感じるならそうなのでしょうね。
⚛️む…、院長が許可してくれなくても私は出て行きます。今までお世話になったから、きちんと感謝を伝えに来ました。
👩🏻‍🏫そうね、あなたは頑固だからね。
⚛️…ありがとうございました。院長の事、一生忘れません。
👩🏻‍🏫…。
⚛️…っ、さよなら。

 


⚔️まてまて。
👩🏻‍🏫オーナさん?
⚔️君ね、勝手に動かれたら困るんだけど。
⚛️…本当に来ると思わなかったから。
👩🏻‍🏫オーナさん。ミラが理由を言わずに退院を願い出て来ました。ご説明、頂けますか?
⚔️なんだ、理由言ってないのか?
⚛️…。
⚔️あー、つまりアカデミーに入学したいそうです。
👩🏻‍🏫アカデミーに?
⚔️実は昨日、こちらを出てから妖魔を相手にしまして、その時にこの子が危険な目に遭いました。
👩🏻‍🏫なんですって!?ミラ、何故言わないの!?
⚛️…、、
⚔️そこで自分の非力さに嘆いていましたよ。院長や友達に要らぬ心配もさせたくない、とも言ってました。
👩🏻‍🏫怪我は、していないのですね?
⚛️…してない。
👩🏻‍🏫要らぬ心配?それはあなたが決める事ではありません。私はあなたの母親同然。心配するなという方が難しい。今の様に危険な事があったと人から聞くのはとても悲しいことです。あなたがいなくなってからではこの気持ちを伝える事もあなたの気持ちを聞くことも出来ない。
⚛️…。
👩🏻‍🏫ミラ、あなたは王国騎士になりたいのですか?
⚛️違う。
👩🏻‍🏫では妖魔と戦う必要も、非力を嘆く必要もありません。アカデミーに入学する動機は何です?あなたの性格上、組織に所属することを拒むと思いましたが?
⚛️…動機は言えない。
⚔️君は嘘がつけないんだな。誤魔化してしまえばもっと楽なのに。
👩🏻‍🏫そういう子です。まさかとは思いますが
⚔️違うからね?俺がたぶらかしたんじゃないですよ?
👩🏻‍🏫そうですか。
⚛️ここに、いたくなくなったから。
👩🏻‍🏫ミラ?
⚛️理由は、この孤児院にいたくなくなったから。
👩🏻‍🏫……ミラ。いい加減にしないと怒りますよ?
⚛️本心だよ。
👩🏻‍🏫分かりました。好きになさい。あなたが理由を言わない限り、私は今後一切の補助を行いません。孤児院の者と接触する事も禁じます。
⚛️好都合だよ。荷物をまとめたらすぐに出ます。
👩🏻‍🏫何を言っているのですか?
⚛️へ?
👩🏻‍🏫まとめる荷物なんて無いでしょう。今まで与えていたものは全てここの備品です。あなたの所有物などありません。
⚛️…そうですか!では、お世話になりました!二度と顔を出さないから安心してくださいよ!さよならっ!!

 

バタンッ!!!!!

 

👩🏻‍🏫……、
⚔️あいつが理由を言わないのなら、俺からも言えません。
👩🏻‍🏫…っ。
⚔️院長、ミラは…頑固で真っ直ぐな、優しい子ですね。
👩🏻‍🏫うぅ…、あの子をよろしくお願いします。
⚔️はい。